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『オールド・ボーイ』と『血と骨』

今週は、濃い映画を2本見た。
オールド・ボーイ』と『血と骨
『オールド・ボーイ』は今年のカンヌ映画祭でグランプリを取った韓国映画。
原作は日本のコミックで、監督は『JSA』のパク・チャヌク。
主演は、『シュリ』や『クワイエット・ファミリー』に出ていたチェ・ミンシク。
久々にガツーンとくる映画だったなあ
全然タイプは違うけど、ブラジル映画の『シティ・オブ・ゴッド』を見たときと同じ種類の興奮だった。
芦屋小雁似の小太りの中年男が、15年間監禁されて開放されたときには、野性的で精悍な風貌に変わってる。その変わり方が凄い。ホントに同じ俳優?と思ったぐらい。
とにかく濃厚。画面も俳優の演技も。
コミックっぽいカットもあれば、ハっとするほどリリカルな映像もある。
決して気持ちのいい話ではないけれど、「これぞ映画!」な醍醐味はたっぷり味わえた。
それにしても、韓国映画はいつも熱いわ。

『血と骨』は、前売りを金券ショップにて600円で購入。すごく得した気分(^。^)
話題作なので、今さら説明する必要はないかと思うけど、一応書くと、梁石日(ヤンソギル)の自伝的小説を崔洋一が監督。主演はビートたけし。
原作は読んでるんだけど、もうずいぶん前で、細かいことは忘れてしまった。
ただ、父親は、図体が飛びぬけて大きくて並外れた力持ちという設定から、怪物じみた人物をイメージしていた。
ビートたけしはどちらかといえば小柄だし、暴力で周囲を破壊しながら突き進むような人物像に似合ってるのか?どうなんだ?って思ってたけど、周りを怖れさせるような存在感は十分あって、違和感はなかった。
戦中、戦後、そして1970年代と、朝鮮人長屋の風景が、その時代によって変わっていく様を丁寧に描いていたのは良かった。
服装が変わり、家が綺麗になり、便利な家電製品が登場する。
ただ、40年にもわたる家族の物語なので、駆け足になるのはしょうがないんだろうけど、エピソードの羅列みたいな感じで、全体的に単調。2時間30分はちょっと長いなあと思った。
一応、長男の視線で映画は描かれているものの、どちらかといえば客観的で冷静な語り口。
今一歩、暴力的な父親に支配される家族の心情が、深いところまで届いてこなかったのが残念。
役者さんはみんな好演で、見応えあり。
でも、暴力描写にはやっぱり辟易だな。
これでも原作に比べたらずいぶん抑えられてるような気もするけど。

『龍秘御天歌(りゅうひぎょてんか)』(村田喜代子)読了。
偶然、この小説も朝鮮がらみ。
カバーの紹介文をそのまま書くと・・・
「徳川の世が定まって五十年。秀吉軍に強制連行され、北九州の地に生きた朝鮮人陶工の頭領が亡くなった。すると、ゴッドマザー百婆が「クニの弔いをやるぞ」と宣言して、村中は大騒ぎに。朝鮮式と日本式がことごとくぶつかる。涙と笑いの渦の中、荒れ狂う骨肉の策謀!「哀号!」の叫びが胸に響く歴史物語の傑作」
いや~、面白かった!
朝鮮人と日本人って、顔は近いけど、まったく違うメンタリティなんだと、この小説を読んで改めて思った。
死者を送る儀式(死者に対する根本的な考え)がこんなにも違うとは。
韓国映画の熱さも、なるほどね~と思える。
そして、自分はまるごと日本人だなあと強く感じた。
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いるかさんっ、「血と骨」私も見たんですよっ!いるかさんが見たのは道頓堀の角座でしたか?土曜日でした?
何だかタイミングが一緒だったんでびっくり。「オールドボーイ」は次に見に行く予定だし。
いるかさんの「血と骨」の感想、興味深く読みました。確かに金演じるたけしさんの周辺の方たちの金に対しての愛憎が憎い部分と恐怖の部分しか出てなかったですよね。私も見た後、気になってネットで出演者のインタビューとかあさってたのですが、鈴木京香さんのインタビューでも恐怖の心理や戦後で生き抜く事の大変さを重点に演じていたようです。
でも、私も疑問として沸くのが鈴木京香が演じていた妻たちはあれだけ長い間、金と一緒にいて全くの愛情の部分は感じなかったのか?ということです。
確かに暴力はいけないし、やりきれない辛さも感じましたが、99%憎くて怖くても残りの1%ぐらいは情みたいなものも出るのではないかなぁというか。
そうでなかったら、私なら殺されても子供を連れて逃げるし、一緒にいたら精神まで破壊されそうなので生きていられないような気もするんですね。「血と骨」のサイトでストーリーをチェックしていたら、たけしさんが愛人の清子さんといる時に「嫌悪と嫉妬」の眼差しで見る、ってことを書いてたんですが、嫉妬の部分は感じなかったので、あとで気がつきました。
あと崔監督のインタビューで本当は最初の脚本に金の少年時代の頃の話とか、鈴木京香を襲う前に恋焦がれていてストーカーたぐいのことをしてる場面もあったらしくて、他の部分をすこしカットしても、ここの部分は入れて欲しかったような気がしました。たけしさんが言うには「金という男は家族のことを大切に思っていてもそれを表現できないで、それが出来ないから余計、暴力で爆発してしまう切ない男に思えて仕方ない」みたいなことを言ってました。小説を読まないとわからない部分もありそうなんで、入手しようと思ってます。

書き忘れですが、さっき書いた部分のところは後から気になったのですが、「血と骨」のあの凄まじいまでのパワーはマジでしびれました。何となく内田監督の「飢餓海峡」を思い出したり・・
とにかく日本映画ではここまでの迫力の作品は10年、20年となかったような気もします(日本映画それほど見てないけれど)

『血と骨』を観に行ったのは金曜でした。松竹座です。1日違いでしたね。映画館でバッタリ…なんてことになったら面白かったのに(^。^)

今日、読売新聞の夕刊に崔監督のインタビューが載っていたのですが、それを読むと、この映画は「金俊平を近代日本の歩みと重ね合わせて描いた寓話」だそうです。
その部分は正直言ってピンとこなかったのですが、金俊平のことを「孤独な生き方しか出来なかった人物だけにいとおしい」と語っていて、やっぱり愛情を持って描いていたんだなと思いました。
原作はずいぶん前に図書館で借りて読んだきりなので、もうほとんど内容が忘れてしまいましたが、小説の俊平は山のような大男で、力も並外れて強く、人間というより、怪物のような印象でした。
でも、ビートたけしの俊平は、どこか人間らしさが残っていて、だから、柴犬さんが「もっと愛の部分を描いて欲しかった」と思うのも無理はないと思います。
私も、なんで俊平と奥さんが結婚することになったのか、その部分がまったくないのが不思議でした。
いや、もしかしてナレーションで語られてましたっけ?3日前の見た映画なのにあやふやって・・・(^^;)
原作では、人さらい同然に無理やり連れてこられたんじゃかったかなあ?(違ってたかも)
私は、家族に父親に対する愛情は1%もなかっただろうと映画を見ながら思ったんです。
当時の社会状況だと、日本人の若い女性でも、家から出るには水商売か結婚するしかないみたいな状況で、在日韓国・朝鮮人の女性ならなおさら、地域を離れて生活するのは難しかっただろうし、日本人以上に、地縁や血縁や家族のつながりが強いのだろうと、だから、逃げなかったのだろうと思いました。また、逃げても追っかけてきてひどい目にあいそうだし(^^;)
それと、鈴木京香はどこか品が良いので、そういう部分はあまり感じられなかったけど、俊平には経済力があったから、夫が稼ぐお金に対する執着心もあったのではないかと思います。
愛人の清子さんに対する嫉妬は、愛情もあったかもしれないけど、正妻のプライドみたいなものが強いのかなあと思いました。
ただ、妻には愛情はなかった(というよりもかつてはあったけど消えた?)としても、子供たちはほんの少しは父親を愛していたのかなと思います。だから、梁石日氏も自分の父親を小説に書いたのではないかと。
今日のインタビューを読んで、監督の興味は個々の愛憎よりも、もっと大局的な部分にあったのかなと思いました。
でも、やっぱり、登場人物はみんな一生懸命に生きていただけに、一人一人の内面をもっとじっくりと見たかったですね。
特に私も奥さんの描写が少ないのが物足りませんでした。

レスなのに、長くなってスミマセン<(_ _)>

『オールド・ボーイ』はすごく力のある映画ですよ~!
こちらは愛憎てんこもりです(^。^)
柴犬さんも気にいるんじゃないかなと思います。
プロフィール

takkin

  • Author:takkin
  • 別名いるか(歌手のイルカから。昔似ていたので)
    RICOと名乗るときもあり。
    大阪在住の映画・演劇好き。
    高校時代から風間杜夫氏の大ファン。
    非公認ファンサイト「風の杜」の管理人です。
    射手座でO型。動物占いは狼。
    自画像、綺麗に描きすぎ(^^;)反省。
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